子どもの幸福度ランキング、20位の日本。他国から学ぶ、教育指針とは?
2021.5.12
どうなる?2021年の市場と展望。国内eラーニング市場規模、大幅成長中!
こんにちは、メガスタプラス編集部です。
Withコロナの生活で、わたしたちの活動は様々な側面でオンライン化されてきました。それにより買い物、映画、食事、仕事、勉強も「移動は不要」なことが増えてきました。
個人のライフスタイルだけでなく企業でもDX化がどんどん進み「オンラインでニーズを解決すること」に関しては、今後もさらに活用が広がる見込みです。特にオンラインで対応することで移動に係る時間や労力が「無駄が多かった」ということを多くの人が実感しました。このような一度効率化が図れた方法は活用が広がる傾向に進みます。
今回は、株式会社矢野経済研究所が発表した「eラーニング市場規模の需要の高まり」について、株式会社Buildsの発表した「日本国内における小中高生向けの「オンライン教育サービス」のカオスマップ」をご紹介します。
2020年度の市場規模、
対前年22.4%増の見込み
市場が大きく拡大している!
2020年度の国内eラーニング市場規模は、BtoB市場、BtoC市場とも市場を大きく拡大させ、前年度(2019年度)比22.4%増の2,880億5,000万円の見込みです。(矢野経済研究所 2021年4月26日、国内eラーニング市場に関する調査結果を発表)
「コロナ禍以降、ネットワーク・ラーニング(BtoB)市場では、企業での集合研修や対面教育などが制限され、その代替サービスとしてオンラインで完結するeラーニング関連サービス全般への需要が急激に高まった。ただ、顧客層が広がったことで、これまでeラーニングの導入が遅れていた中小企業などからの需要が小規模・低単価なサービスに集中し、コロナ禍以前から課題となっていたeラーニングの価格下落が一層強まっている。
BtoC市場では、コロナ禍の影響で事実上、対面教育が行うことが出来ない環境が生じたことによって遠隔教育の必要性が高まり、結果としてユーザー数が増加し当該市場を大幅な拡大に導いた。2020年度においては、当該市場を構成する、概ね全ての学習ジャンルが市場拡大を果たしたものとみられ、個人の学習形態の一つとして、ネットワーク・ラーニングサービスが一般化する環境がさらに加速化している。」としています。
気になる2021年の見込みは?
オンライン学習が広がり
さらにEラーニング市場は拡大予測
矢野経済研究所の発表によると「2021年度の国内eラーニング市場規模は、3,126億円(前年度比8.5%増)と予測する。当年度は、コロナ禍の収束時期の見通しがつかないことから、BtoB市場、BtoC市場ともにコロナ禍によって高まった需要が維持されると見込まれ、eラーニングのユーザー数および利用企業数が増加することが想定される。
ただ、BtoB市場では価格下落の進行、BtoC市場では対面教育への需要の高さや無料学習サービスが数多く生まれていることなどの阻害要因(課題)があることから、前年度に比べて金額ベースの伸長は抑制されるものとみられる。
そうした点から、2021年度のBtoB市場規模は951億円(前年度比12.5%増)、BtoC市場規模は2,175億円(同6.9%増)と予測する。」としています。
オンライン教育のニーズ
国内の小中高生に必要なのは?
「学習習慣の定着」と「進捗管理」
株式会社Buildsの発表した日本国内における小中高生向けの「オンライン教育サービス」のカオスマップには、オンライン教育の種別を4つに分類しています。
■「オンライン教育サービス」市場概況
新型コロナウイルスの感染拡大下における一斉休校を皮切りに、これまでは学校や塾へ通って勉強していた受験生たちが講義動画やオンラインでの指導を活用しながら自宅で学習する動きが広がっています。それに伴い「オンライン教育」サービスの市場規模は急拡大しており、矢野経済研究所の調査によれば、国内におけるオンライン教育サービスの市場規模は2016年に1,767億円程度でしたが、2020年には2,460億円規模まで成長しており、今後も市場は成長していくと見られています。
そのような中で、オンラインで教科書の内容の学習や受験対策をサポートする「オンラインティーチング」型や小中高生の学習計画や学習方法を指導する「オンラインコーチング」型のサービスが急増しています。
特に、「オンラインコーチング」型のサービスは、小中高生の自宅学習時間の増加に伴い、学習時間の確保や学習計画の策定など、小中高生一人一人の学習に対する自律性がより求められるようになる中でニーズが拡大しています。学校の分散登校や学習塾の授業時間の短縮などにより、教師・講師から教科について教わる時間が減少する中で、「オンラインティーチング」型と「オンラインコーチング」型を組み合わせた学習支援が今後より強く求められることが予測されます。
株式会社Buildsプレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000040.000046888.html
「見えなかった」学習から
「見える」学習状況と傾向へ
「習慣化」と「主体性」がカギ!
全国の公立小学校・中学校へタブレット等のデバイスが1人1台配布され、いよいよ学校教育現場でもオンライン学習の取り組みが本格的に開始します。これまで、学校の授業は家庭から「見えないもの」でした。結果、定期テストの結果で学習進捗や理解度を断片的に判断するしかなかったものが、学習への取り組み状況や学習進捗がデータ化されると「本質的な本人の学習状況」を多角的に把握できるようになり、学習指導の質も向上されると言われています。
当たり前とされていた「勉強する場所に行って、定められた時間、一斉授業でインプットする形式」から「予習復習に役に立つ映像授業で知識を得る」、「自分の都合に合わせて学習アプリで課題に取り組む」、「結果が学習履歴がデータ化され、学習計画にも役立つ」など、場所や時間にとらわれず、効率的に学習が出来るようになってきたのです。反面、直接人に教えてもらうリアルな学習環境が求められていることにも理由があると考えられます。主体的に学ぶには「やる気」や「継続するためのモチベーション」が欠かせないものですが、好きではないことを続けることは大変なものです。その為に「出来るようになった!」という成功体験を一緒に喜んでくれる人がいることや、応援してくれること、期待されること、褒められることなどは、人から認められるという承認欲求を満たし、自信につながっていきます。「学ぶことは、成長機会になる。出来ることが増えることは、楽しいこと。」と本人が感じられることがやる気につながっていきます。本人が好きになれば上達も早いもの。それを促す役割が「人」の役割ではないでしょうか。
まとめ
eラーニング市場が拡大する理由について、納得できる要素が数多くあることが分かります。また「学習できる環境がある」ことと「自ら学習する」「継続して取り組む」ことはイコールではない、ということも理解が必要ですね。
学びやすい環境が揃ってきました。色々な日常のやりとりがオンライン化していますが、人に導いてもらうことが学習の成果を高めることも認識し、オンラインとリアルのバランスを考慮して教育改革に取り組んでいきたいものです。未来の社会を担う人材の育成、学べる場所や機会のニーズがさらに広がっていく未来に期待しています。
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