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教えて!先生!

2021.6.2

#先生、教えて!子どもの心を開くコツとアイデア。絵本「ぼく、わたしのトリセツ」

こんにちは、メガスタプラス編集部です。

皆さんは、子どもに対するコミュニケーションに「子どもの目線」で考えて接することが出来ていますか?今回は、小学校の教員18年、現在も生徒を受け持つ松下先生にインタビューしました!子どもに怒ってばかりだった失敗と学び。教育者の目線からお話を伺っていきます。

松下先生ご自身のご経験から見つけた子どもとの対話のコツが描かれた絵本もご紹介します。学校現場だけでなく、保育や育児、人材育成に関わる方にも、ご覧になっていただければ幸いです。

小学校で18年
全教科担当、ベテラン
松下先生について


―編集部:松下先生は、長く小学校の先生で指導をされていますが、小学校の先生のお仕事は楽しいですか?先生はお忙しいと聞きますが、実際大変ですか?
もともと、私の母が特別支援学校の先生だったんですね。子どもの頃、プールで教える楽しそうな様子を見て、自分も小学校の先生になりたいと憧れたんです。全教科の担当なので、授業の準備、テストの採点など、やることは沢山あるのですが15時30分まで授業して、16時から会議があり、終わるのは17時で、そこから翌日からの授業の準備や他のことをすべてやることになるので、退勤するまで休憩はない、という感じです。休憩時間は1時間に1分もない感じですよ。その点は大変ですが、子どもといる時間は本当に楽しいですね、授業が楽しかったり、やり取りが楽しかったり。これだけ笑ったり、怒ったりすることを仕事の中で出来る仕事は他にないんではないでしょうか。予想外の子どものリアクションも楽しいんです。

「怒ってばかりいた」
松下先生の悩みごと



―編集部:小学校の先生をされながら、ご自身のご経験を元に絵本を出版されたと伺いました。どんなご経験をされたのですか?
私は、「怒りやすい」という自分の性格にとても悩んだんです。それで、同じようなことで悩む先生に届けたいと思ったことがきっかけでした。本当に、ものすごい怒りっぽいところがありまして、お腹がすくだけでイライラしてしまったり、子どもに対しても、ちょっとしたことで怒ってしまう自分でした。必要以上に言いすぎたり、長く説教をしてしまったりしていたんです。10年くらい前に自分でも「このままではダメだ」と思うことがあって、さすがに怒りの感情をコントロールするアンガーマネジメントを勉強して資格を取り、それで感情が調整出来るようになると思っていたのですが、全然ダメだったんですね。

理解はしているんです。怒りの感情について理解して、そうなんだ、そうすればいいんだと頭で分かっていても、うまくいきませんでした。子どもに怒らないようにすればしたで「先生怒らないんだ」と子どもが調子に乗ることもあり、結局、子どもの前に立って、予想外のことを言われたり反応されたりすると、怒りにつながってしまうという繰り返しでしたから。今、私が子どもたちに対して変わることができて本当に良かったです。昔を振り返ると、今でも子どもたちに悪かったなと思いますね。もしかしたら、全国に同じように「怒ってしまう」ということにうまく向き合えていない先生がいるのではないかと思い、参考にしていただければという願いで絵本にしました。

「怒り」を「笑い」に
私が変わったら、子どもも変わった



―編集部:その解決方法が、絵本に描かれている内容ということですね。どのような解決方法なのですか?
アンガーマネジメントで「怒り」を抑えることは難しいけど、「笑い」に変えたらどうなのだろう?と思ったんです。自分が変われたのはそれからですね。肩の力も抜けたし、子どもと接することが更に楽しくなりましたし、子どもから「いつも最後は笑わせてくれる」って感謝の手紙をもらったこともありました。子どもをまず笑わせてから指導するようにすると、こちらも一呼吸おいて対応が出来るということが分かって、それから、私は変わることが出来ました。

「怒る場面で、どう笑わせてやろう」とか「怒ったら、どう笑わせてやろう」とか、そのような感じです。「オチ」を考えるようになりましたね。それらの、具体的な子どもとのエピソードをいくつも絵本に載せています。子どもたちの目線から描いた絵本です。楽しく読んでいただきたいと願っています。ちなみに、私は公務員ですので、こちらの絵本に関する報酬は受け取っていません。その点は付け加えさせて頂きます。

絵本について




作者の失敗経験を元に「怒り」を「笑い」に変えるエピソードやアイデアが、子ども目線で描かれています。

<絵本に登場する子ども達>
①すぐ拗ねる子
②拗ねたら長い子
③喧嘩っ早い子
④自分勝手な子
⑤素直に謝れない子
⑥仲直りが苦手な子
⑦手遊びが多い子
⑧下品なことを言う子
⑨反抗的な子
⑩友達にちょっかいをたくさんかける子

自分が悪いことをしたのに素直に「ごめんなさい」を言えない子が登場します。
「ちゃんと謝りなさい!」と怒鳴ってしまうと、子どもは心を閉ざしてしまいます。
怒鳴る方も、余計にイライラが大きくなっていきます。

いつか、できるようになる
今は「ごめんなさい」が苦手でも
「い」だけだったら、言えるから。




でも、「ごめんなさ」まで言ってあげて、最後の「い」だけを言うように促すと、子どもは笑顔で「い」と言います。次は、「ごめんな」まで言ってあげると、「さい」と続きを言うようになります。次は、「ごめん」まで言ってあげると、「なさい」と続きを言うようになります。だんだん、「ごめんなさい」を言えるようになっていきます。

怒ってばかりいた大人、怒られてばかりいた子ども、どちらも笑顔になる本です。怒ってばかりいた相手を、可愛らしく思える本です。学校現場だけでなく、保育や育児、人材育成に関わる方にも、是非、手にとっていただきたい絵本です。

出版社「アメージング出版」より

まとめ


オンライン化が進み、多くのことがデジタルにフォーカスされていますが、大切なのは「人間中心の社会」にデジタルを活用することであり、あくまで人間主体であることが肝心です。コミュニケーションは将来にわたって必要なスキル。笑いやユーモアは、人に好ましい心理学的反応をもたらします。人が心豊かに暮らせる社会を目指し、社会を作る子どもたちの成長に、心の成長も欠かせないことを忘れてはいけませんね。

私たち、メガスタプラスを運営する株式会社バンザンは、優秀な指導者から個別指導を希望するご家庭へ「オンライン家庭教師のメガスタ」で質の高い教育を全国に届ける事業をしています。多くの講師が学力をアップさせるためには「勉強以外の時間をどう使えるか」が大事だと言います。子どもをやる気にさせるコツ、子どもだけではなく、大人にも言えることなのかもしれません。幅広い場面で、活かせるコミュニケーション術だと思います。教育に携わる皆さまのお役立ていただけますように、願っています。

●#SDGs実現のために、バンザンが取り組んでいる3つのこと
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●私たちのSDGs①「質の高い教育をみんなに」届けます!「オンライン家庭教師」はSDGs?
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●私たちのSDGs②「働きがいも経済成長も」ソーシャルビジネス_オンライン家庭教師を全国に
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この記事の執筆者:
メガスタプラス編集部