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2020.9.19
進路指導レポート#1 「やりたいことが叶う」 志望校の選び方とは?
- 受験生の皆さん、受験勉強ははかどっていますか?入試本番に向けて、すでに志望校が定まったという方もいれば、まだ考え中の人もいるかと思います。
今日は「志望する大学の選び方」について
志望校選びはとっても大切ですよね。どんな大学で、何を学ぶか、学んだことは、どんなことに活かせるか。将来の仕事は?そんな風に受験生となる高校3年生だけではなく、いずれ受験生の時期に入る2年生や1年生にとっても他人事ではありません。
メガスタプラスを運営する株式会社バンザンは、25年の家庭教師事業を運営しています。指導を受けている生徒さんに行っている進路指導、プロからはこんなことをお伝えしています。志望校選びの参考にしてみてくださいね!
大学の選び方に正解ってあるの?
「大学選び、失敗したくない!」、「知名度のある大学なら就職に有利!」、「偏差値の高い大学なら間違いない」などなど、大学を選ぶ際の基準も人それぞれですよね。例えば、将来なりたい職業、やりたいことが分かっていて、それにつながることが学べる環境のある大学に行ければ、就職に役に立ちますから有利です。
ただ、そんなふうに、学生のうちから「この職業に就く!」と決められる人ばかりではありません。
その為「大学の選び方」には、本来、正解も不正解もないですよ、とお伝えしています。なぜなら、人によって学力も違えば、やりたいことも違います。確かに将来の夢や目標が既に定まっていて、志望校も決まっている人もいます。ただ、社会人になったことがないうちから目指す職業を決めること自体簡単なことではありませんし、それと同時に将来に役に立つ大学を選ぶことも難しいものです。ですから、「自分がどういう大学に行きたいか分からない…」「やりたいことが分からない…」なんていうのも、ごくごく普通のことでなんですよ、そうお伝えしたいのです。
だからと言って、多くの時間と努力とお金をかけて入る大学が「どこでもいい」わけではありませんよね。
そんなあなたに、大学を選ぶ基準や考え方について、ご紹介したいと思います。
大学選び、8つのものさし
1.将来の夢から考える
「自分が将来何になりたいのか」、「どんな職業に就きたいのか」を考え、そこから逆算して志望校を考えてみるという方法です。将来の夢があるなら、その夢をかなえるために近道となる大学を探します。
似たような名前の学部でも、大学によってカリキュラムは大きく異なります。まずは、大学のパンフレットやホームページを参照して、「面白そう」「楽しそう」と思える学部・学科を見つけることが大事です。
「将来の夢はまだ決まっていない」という人は、幼少期、小学校、中学校、高校のときの自分を振り返って、「楽しかったこと」、「夢中で取り組んだこと」を思い出してみてください。それらが「自分のやりたいこと」に近いのかもしれません。
無理矢理、将来の夢を決める必要はありません。「大学に入ってから見つける」という考え方でも大丈夫。将来の夢を見つけるためにも、自分が興味のある分野や未来の選択肢が増えるような志望校を選べたらいいですね。
2.校風・キャンパスの雰囲気から考える
大学のパンフレットやホームページだけで判断するより、学校の雰囲気や学生の雰囲気知って選ぶという方法は非常に有効な手段です。実際に大学に足を運んだり、オープンキャンパスに参加したりして、「この大学に行きたいと思った」と志望校を決めた人や「公開授業がとても面白くて、この学部の授業を受けたいと思った」と学部まで決めたりする人もいるのです。「講堂がとても美しくて」「キャンパスがきれいで」そんなことでも「自分の雰囲気に合う大学かどうか?」を決める判断基準にできます。
最近では、「オンラインのオープンキャンパス」や「オンライン相談会」を開催している所もあるようです。興味のある大学のホームページをチェックしましょう。
少しハードルが高いですが、「興味のある大学へ通っている現役大学生に話を聞く」という方法もあります。大学生活や、生徒の雰囲気、授業の内容など。知りたいことをどんどん質問してみましょう。また「卒業生が活躍しているかどうか」そんなことをネットで調べてみたり。リアルな声や成功者の事例を知れば、がぜんやる気が沸くかもしれませんよ。
3.取得できる資格から考える
医師免許、歯科医師免許、薬剤師免許などは、特定の学部で学んだ人しか受験資格が得られません。資格と将来の職業が直結しているパターンです。一方、教員試験、司法試験、公務員試験などは、指定の学部で学んでいなくても受験することができますので、資格取得のためだけで学部選びをしなければならないわけではありません。ただ、教育学部や法学部などは、もちろん関係性の深いことを学ぶ機会が多いわけですので、進みたい業界やなりたい職種の方向性のある人は目指す資格の取得に有利といえる学部に進学するのが賢明です。一緒に過ごす友人たちとの情報交換や、共に学ぶ仲間も大事ですよね。
「国際学部」とTOEICスコア。「商学部」と簿記。「文学部」と教職課程や図書館司書。「文学部史学科」や「理学部生物学科」と博物館学芸員。資格取得が絶対条件ではないものの、大学・学部での単位として取得できたり、大学主催の資格取得講座が開講されていたりします。将来の夢に「資格」が必要な職業を目指している場合は、その資格と関係の深い学部を探しましょう。
4.学習環境や設備の充実度から考える
4年間ないし6年間通い、学ぶ場ですから、学習環境や設備の充実度は大学選びの大きな要素になると言えます。国内随一の設備がある大学だったり、研究に力を入れている学部があったり、そのような経験が出来る環境がある大学はそれだけで選ぶ理由になることもあります。逆に、知名度が高い大学、歴史の長い大学が必ず設備や環境が優れているとは言い切れません。
国公立大は、学費こそ私立大ほど高くないものの、施設や設備が古いなど、充実度が高いといえない面は否めません。一方で私立大の場合は、充実しているところとそうでないところとの差が大きいのが現状です。また、郊外のキャンパスは広く充実しているというメリットがあり、大都市や中心地にあるキャンパスは交通の便の良いというメリットがある反面、狭い上に設備の充実度が低くせざるを得ないケースもあり、学びたいことがあれば、それに力を入れている大学はどこか、どんな設備があるのかを調べてみると、他の大学では学べないことを学べる大学が見えてくることがあります。
5.就職の実績や、キャリアセンターの充実度で考える
従来、大学には「就職課」というところがありました。近年、その「就職課」を「キャリアセンター」と一新し、学生が的確な進路や職業の選択ができるようにサポートするという大学が増えています。
就職率の高い大学、就職に有利な大学は、これまで「有利になりそう」といわれていた有名大学、難関大学とは限りません。知名度や偏差値にこだわるのではなく、キャリアセンターによる就職指導が充実した大学を選ぶという考え方もあります。
具体的には、「就職についての必修講座」を主導したり、個別に「進路・就職相談」を実施したり、「履歴書の書き方」、「面接の受け方」を指導したり。大学によってはかなりきめ細かく支援してくれますよ。
6.入試科目と配点で考える
入試科目は、「国公立大学の5教科」と「私立大学の3教科」といった違いがあります。加えて、「英国」、「英数」、3教科からの選択による「2教科受験」という試験を採用している大学もあります。「漢文や小論文の有無」、「理科の科目数」など、入試科目は志望校を決める一つのものさしになります。
また、配点も、ものさしの一つ。「英語だけ配点が高い」とか、「3教科とも同じ」とか、あるいは「最高点の教科を倍の配点にする」とか、さまざまなケースがあります。どちらかというと、併願校を決める目安として使います。そのため、配点を重視するのは最終段階でもいいと思います。
「私じゃどうせ無理だし」と模試の判定結果だけで決めてしまわず、行きたい大学に行くための努力と受験のチャレンジをしてください。併願で自身の学力に見合った大学も受けるなどで、どこにも受からなかった、という事は避けた方が良いですが、通える大学はひとつだけ。多くの人が併願で受験している状況であれば、合格しても辞退があります。そもそも受験しなければ、絶対に受かりませんよ!
7.学費について考える
学費は、保護者の方が気になさるところかと思いますが、現在半分以上の大学生が奨学金を申込み、進学しているという事実から考えれば、大学進学にかかるお金と大学在学中にかかるお金の計画は非常に重要だと言えます。多くの親は「本人のやりたいことをやらせてあげたい」「行きたい大学に行かせてあげたい」と願っているもの。反面、本人になかなか意思と行動が見られないと、親がやきもきするのも当然です。早い時期から家族と話す機会を設けて、お互いの気持ちの理解をしておくことが大切です。ただ、金銭面を理由に国公立のみ、地元以外は不可など、本人の希望とは異なるところで影響が出るケースもあります。
大学進学すれば、いい就職が出来て、いい人生が送れる。という訳ではありません。就職の場面でも、一人一人個性が違うために、「大学で最低限のことは学んできている」「頭が良い」「何を身に付けているか」と判断しやすいとされるケースは多々ある為に、大学進学を経て就職するという方が無難だという人も多くいます。
8.入試日程で考える
入試日程を志望校選びのものさしになるのは、最後の最後のタイミング。特に、「私立大受験」に関わるポイントでしょう。各大学の資料を確認すれば、早い段階でも日程は分かりますが、全大学の入試日程が出揃うのは秋以降です。それまでに「受験予定校の候補」を決めておき、日程一覧が揃ったところで「日程が重なっていた試験を調整すること」をお勧めします。
まとめ
大学を選ぶ上でのものさしを8つ紹介しました。「大学に入ることが人生のゴール」ではありません。同級生につられたり、親戚や家族から期待をかけられたりすることで、知名度や偏差値が高い大学に気を取られるかもしれません。けれど、最も大切にすべきは自分の気持ちです。大学入学はスタート地点に過ぎません。その先にあなたが「目指していること」の方が大切です。
最終的に進路を決めるのはあなた自身。なぜ行きたいのかを考えてみてください。後悔しない大学選びのために、参考にしてくださいね。
この記事の執筆者:
メガスタプラス編集部
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