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2021.6.5
教育ICT「デジタル教科書」メリットは?学習効果を高める指導に期待!
こんにちは、メガスタプラス編集部です。
2023年に配布完了予定だった公立小中学校へのデバイス配布が、2021年3月に97.6%の自治体で完了見込みと速報の発表がありました。
https://www.mext.go.jp/content/20210315-mxt_jogai01-000009827_001.pdf
いよいよ、本格化する学校教育のデジタル化が始まりますね。順次、デバイスを活用した授業がスタートすることになります。これまで、教科書・ノート・鉛筆が当たり前だった授業にデバイスが活用されるようになることは画期的ですね。今後はコンテンツも充実してくる見込みですが、現在はまだ準備中の教育現場が多い様子です。紙の教科書配布は従来どおりとのこと。デジタル教科書は活用が進む学校と進まない学校が出てくる可能性も否めません。今回は、デジタル教科書の導入について、お伝えしていきます。
「デジタル教科書」導入
期待されるメリットとは?
文部科学省 学習者用デジタル教科書の効果的な活用の在り方等に関するガイドラインより
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/139/houkoku/__icsFiles/afieldfile/2018/12/27/1412207_001.pdf
デジタル教科書は、デバイスからアクセスできるデジタルの教科書で、原則として紙の教科書とほぼ同じ内容です。同じ内容の学習が進められるのですが、デジタル教科書を導入することで得られるメリットがいくつもあります。
<デジタル教科書のメリット>
・拡大表示が簡単にできる
・アニメーションや映像、動画や音声の再生ができる
・書き込みや保存ができる
・教科書上でカードを動かすなど試行錯誤がしやすい
・学習ログ(学習履歴)が残せる
・進捗管理や生徒別の学力分析などに利用できる
・教科書上に目印やマークを入れることが出来る
・マーカーは消すことが出来る
・リンクを設定することが出来る
文部科学省 (追補版)学習者用デジタル教科書実践事例集より https://www.mext.go.jp/content/20210325-mxt_kyokasyo01-100002550_03.pdf
このように、これまで紙の教科書では出来なかった数多くのことが出来るようになります。反面、デジタル教科書の導入には懸念点もいくつか指摘されています。
<デジタル教科書における懸念点>
・視力低下
・破損・不具合・トラブルシューティングリスク
・費用の負担
視力低下の課題に関しては、学習用デバイスの利用に限らず、スマートフォンやパソコンの長時間使用なども影響があると考えられます。視力に影響を与えると言われるブルーライトをカットする対策を取る、長時間使用は控えるなど、利用に関して工夫が必要です。また、デバイスの破損や不具合で、授業の進行が中断されてしまう懸念点も指摘されています。紙の教科書を使うことも想定されますが、紙の教科書では出来ないことがデジタル教科書で出来る点を加味すると、万一のための予備の代替え機を備えるなど、各学校で対策を講じておくなどの必要が生じそうです。
費用負担は?
紙の教科書は無料。
デジタル教科書は有料。
デジタル教科書は、必ず使用しなければならないものではなく、有償の取り扱いとなります。負担金額や内容は学校ごとの取り決めを行うとされており、従来の紙の教科書は、これまでどおり無償配布されます。学校ごと、生徒ごとに学習環境が異なるケースも考えられ、その為に学習進捗に差が出ないよう配慮も必要になると考えられます。
「学習者用デジタル教科書は,紙の教科書と異なり,その使用が義務付けられるものではない。このため,各学校において,児童生徒の学習の充実等を図るために,地域や学校及び児童生徒の実態等に応じて,使用するかどうか,どのように使用するかについて判断することとなる。この際,教育委員会は,所管の学校における学習者用デジタル教科書の使用について,必要に応じて届出や承認により関与することとなる」
■文部科学省 学習者用デジタル教科書の効果的な活用の在り方等に関するガイドラインよりhttps://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/139/houkoku/__icsFiles/afieldfile/2018/12/27/1412207_001.pdf
2021年2月22日、文部科学省の有識者会議における中間会議で、デジタル教科書を無償で提供することを検討するよう求める中間提言案をまとめたと発表がありました。文部科学省は2024年までの無償化を進める意向を示しています。
まとめ
いかがでしたか?デジタルの特徴を活かした学習指導で、学習効果向上が図れるよう、先生へのサポート体制が整えられることも、学校教育のデジタル化に関する課題のひとつと言えますね。学習者の学習効果への期待はもちろんですが、新しいコンテンツ導入に伴い、まずは指導者がデジタル教科書を用いての指導やデバイスの扱いに慣れることも必要です。当面は試行錯誤もあることが想定されます。時代の変化に必要なこととして、家庭もデジタル化移行期であることに理解をして、学校教育のデジタル化を応援する心構えでいたいものです。
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この記事の執筆者:
メガスタプラス編集部
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