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2021.6.26

2030年に必要なスキル!?オックスフォード大学研究、第一位「戦略的学習力」についてチェック!

こんにちは、メガスタプラス編集部です。

テクノロジーの進化によって、多くのサービスや産業が変化していく中、私たち自身も意識の変化が必要になっています。例えば、2050年までに「多くの仕事がAIに代替される」という話も聞かれますが、すべての仕事がなくなるわけではありません。今後に必要な力を身に付け対応できるよう備えも必要ですね。

私たちは、これからの未来に向けて、どのような力を身に付けていけばよいのでしょうか。また、今、子どもたちへの教育にどのような視点を取り入れていくべきでしょうか。

今回は、オックスフォード大学の研究で発表された「2030年の未来に求められる最も重要なスキル」を取り上げていきます。早速、チェックしていきましょう。

2030年必要となるスキル
第1位は「戦略的学習力」
新しいことを、学ぶ力!




オズボーン教授は2013年に”The Future of Employment(雇用の未来)”と題する論文を発表したことで有名になりました。英オックスフォード大学のマイケル・オズボーン教授は、機械学習の専門家で、主にテクノロジーと雇用の関係について研究しています。

https://www.oxfordmartin.ox.ac.uk/downloads/academic/The_Future_of_Employment.pdf?fbclid=IwAR0zUqXaPj4gsH3L2LcgK5YRGx9BujYi4uzFbQNaGBbJyvguxz5IL5m8lqQ

⇒マイケル・オズボーン教授のサイト https://www.robots.ox.ac.uk/~mosb/

「戦略的学習力とは?」職業情報提供サイトO*NET(https://www.onetonline.org/find/descriptor/browse/Skills/2.A/)による定義では「新しいことを学び、教えるときに、状況に適したトレーニング/指導方法と手順を選択して使用する。」とされています。

Learning Strategies(戦略的学習力)
“Selecting and using training/instructional methods and procedures appropriate for the situation when learning or teaching new things."


時代の移り変わりや技術革新が早い中、時間をかけて暗記する、体得するまでトレーニングする、という方法は、時間が掛かり過ぎる傾向にあります。例えば、多くの時間を費やし独学であれこれ試行錯誤しながら学習するより、費用がかかっても専門家から学習のポイントや重要な内容を絞って教えてもらうことが、結果的に時間や習得効果の面でパフォーマンスが良いこともあります。自分の習得度、かける時間と費用、目標のレベルに応じて、学ぶ方法にも工夫が必要になっているのです。いかに効率的学ぶか、その「学び方」によって身に付けられる知識量もかかる時間も異なります。「何を身に付けることを目標にするか」を明確にすることも肝心です。新しい技術がどんどん生まれる中、必要な知識や技能を効率よく吸収していくために、戦略的な学習力が必要である、ということですね。

子どもたちへの教育にも活かしたい 2030年必要なスキルTOP20


上位20位に挙げられた、スキルは以下のとおりです。



1. 戦略的学習力
2. 心理学
3. 指導力
4. 社会的洞察力
5. 社会学・人類学
6. 教育学
7. 協調性
8. 独創性
9. 発想の豊かさ
10. アクティブラーニング
11. 心理療法・カウンセリング
12. 哲学・神学
13. 伝達力
14. サービス志向
15. アクティブリスニング
16. 高度な問題解決力
17. オーラルエクスプレッション
18. コミュニケーション学、メディア学
19. 活舌
20. 判断力・意思決定力

The Future of Skills : Employment in 2030



みなさんは、このランキングからどのような職種をイメージされますか?「手に職」というイメージより、知識と合わせ、学ぶ力、人と協力する力、相手に伝える力が必要だと言われているようにも感じます。

日本で力を入れ始めている英語教育、プログラミング教育の分野のスキルはどうでしょうか。例えば、英語力は200位中21位。上位に位置しており、多様な人々とコミュニケーションを取るために優先して習得すべきスキルと考えられますね。小学校・中学校・高校で新しく学習要領に加えらえた「プログラミング」スキル、ランキングでは200位中66位とされています。多くの仕組みやサービスは、プログラミング技術が使われているものがほとんどです。ICT活用が進む中、もっと高い順位になりそうなものですが、コンピュータープログラミングは今後AI技術で代替可能な領域になると言われています。反面、クリエイティブ性が求められるSE(システムエンジニア)や、AIをメンテナンスするAIエンジニア等は、創造が求められる領域であり、引き続き人間が行う仕事です。SEにしろAIエンジニアにしろ、プログラミング知識は、どの業界どの職種でも隣接する基礎知識として必要であることを理解して、学習していく必要があります。

まとめ


SNSやインターネットからの溢れる情報から、自分自身に関係する情報ばかりにフォーカスして、世界で起きていることや日本全体に関わることに無関心な人が多くいるのも事実です。特に子どもたちには、明るい未来や人生を目指し、自身の無限の可能性を感じてもらう教育はもちろんですが、実際にすでに抱えている日本の社会問題やこれから起こりうる私たちの生活への影響について、今一度、全世代で再認識することも必要なのではないでしょうか。思考力や学力は非常に重要ですが、時間は有限です。将来に向けて学ぶ領域や進む進路、職業選択をする子どもたちに伝えておくべきことであり、次世代へつなぐ大人と受け取る子どもが共に自分たちのこととして一緒に考える、リレーションシップを早める取り組みの必要性を感じます。

コンピュータは、そもそも「もっとより良い社会にしたい」「安全に暮らしたい」「困っている人を助けたい」「地域を元気にしたい」「地球環境を改善したい」というような「目的」や「動機」を持ちません。さらにAIには現在のところ、人の細かな感情や思考に共感し、思いやる能力はありません。2030年に求められる上位に表されたスキルには、人と人との関わりの部分が多く挙げられています。それらはカウンセリング、介護、育児、教育などの分野では非常に重要であり、AIに代替されづらい領域とも言えますが、このような力は、現在の学校教育の仕組みでは身に付けづらいスキルだとも言えます。

社会は確実に変化していきます。AIやテクノロジーを活用して、多くのニーズに応えることとは、現在の日本の社会問題への対処方法でもあります。AIによって仕事がなくなる不安という観点もありますが、そもそも「仕事の内容や性質が変化していく」と捉えることが肝要です。自分自身に「必要なスキルは何か」「何を学ぶか」「どのように学ぶか」戦略的に学ぶ力、考えさせられますね。いずれにしても、AIとの共存社会がやってくる中で、変化に対応する能力を磨き続け、私たちは人間にしかできない「考える力」で、テクノロジーを活用していきましょう。

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この記事の執筆者:
メガスタプラス編集部